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2017.08.09 Wed

染色

 今年のバレエの発表会では、ロマンティック・チュチュ(スカートのみ)4着、髪飾り24個、下の写真のドレスを新作しました。
 
blackberrydress.jpg greydress.jpg 
 ドレスの身頃部分は、商用のレオタードをベースに使用することになったのですが、スカートの生地は、レオタードの色に合わせて染めるほかなく、その上、古い衣装で使われているレオタードの色があせてしまっているので、今回染め直すことになってしまいました。(T_T)

 使用した染料は、こちらでは最も手に入りやすい「Rit」というブランドの液体染料です。
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 Ritのウェブサイトに、色見本と基本のレシピがあり、それらを参考に、各原液の配合比率や水の割合、染料に漬ける時間などを実験しながら、所望の色のレシピを作ります。理科の実験室と化した台所で(笑)、比較的早くレシピが決まった色もあれば、なかなか決まらない色もあり、このレシピ作りに一番時間がかかりました。
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これが、その実験結果です。
dyetest.jpg

 このレシピを元に、染める布の重さに従って大鍋に染料液を作り、染料液の温度を一定に保つため、コンロにかけて染めます。今回使用した大鍋はステンレス製の15Lサイズです(アルミのお鍋は染色には使用できません)。染料液の量が充分でないと、染めムラができるので、この鍋ではおそらくレオタード2枚を一度に染めるのが限界かと思います。
IMG_2258.jpg yellowdye.jpg
 シルク100%のスカート生地用の染料液には、媒染剤としてお酢を足し、レオタード用には、塩を足します。絹、綿、レーヨンなど、天然素材は、Ritの一般染料で良く染まります。レオタードでよく使われるライクラ(ポリウレタン)素材は、ポリエステルの割合が40%以下であれば染まるそうですが、ポリエステルの割合が少ないほうが、染まり具合はよくなるようです。今回のレオタードは、綿90%だったので、色ムラもなくしっかりと染まりました。ポリエステルの割合が高い素材には、ポリエステル専用の染料を使う必要があります。

 タイマーをセットして、染料液に漬け、染めムラができないように、漬けている間、よくかき混ぜます。お鍋の背が高く、染料液の中では布地も重くなるので、これがけっこう疲れます(笑)

 染めた後は、すすぎです。レシピ作りの次に時間がかかったのが、このすすぎです。すすいでもすすいでも、染料が出てくる出てくる! 友禅染めのすすぎの工程、友禅流しに大いに納得。染めのすすぎには、大量の流水が必要なのが、よくわかりました(笑)。Tシャツやレオタード以上の大きな衣類の、家庭での染色はお薦めしませんね^_^;

 すすぎ終わって乾燥中のレオタードと生地の一部です。レオタードは、染め直したものの、レオタードの生地自体がかなり古く、次回使用する時は、結局新作することになるのではないかと^_^;
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 これは、後ほど少し調子にのって、小花をブルーに染めて作った髪飾りです。色目にあまりこだわらなくてもよくて、小物であれば、染色も怖くありません!(笑)
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 それでは、また次回!



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2017.08.08 Tue

手縫いのボタンホール

 以前、Oleg Cassiniの洋服の生地について書きましたが、先日(といってもかなり時間が経ってます^_^;)、同じ知人から、ジャケット4着にボタンホールを作ってほしいと頼まれました。大きな飾りボタンが表についていて、裏側のくるみスナップで前をとめるようになっているのですが、「くしゃみをすると、はじけて、はずれちゃうのよ〜」とのことで、ボタンホールを作って、ちゃんとボタンでとめるようにしたいと(笑)。

絹50%ウール50%の光沢ある生地と、ジャガード織りのテーラードジャケットなので、紳士服の仕立てやさんなどが作る正式のボタンホールを作ることにしました。
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まずは、生地に合う絹の穴糸が必要ですが、これが最近ではなかなか手に入らない! 品揃えを謳う地元の高級服地屋で日本製の絹糸を扱っていますが、色揃えが乏しくて、結局ネットで、合いそうな色を多数、取り寄せることにしました。ボタンホールの中に入れるコードは、刺繍糸などで代用する手もありますが、Gutermann(ギッターマン)のgimp cordを何色か入手。これで一生ボタンホールを作り続けても使い切れないほどの糸が揃いました(笑)!
 
IMG_2411.jpg IMG_2412.jpg 
糸は、絡まりを防ぐのと、糸の補強のため、蜜蝋(ビーワックス)に何度か滑らせて、アイロンをかけます。

次に、表生地と見返しがずれないように、各ボタンホールの周りをしつけで安定させて、糸で位置、幅の印付け。チャコやペンでは、印がかすれてきたりしますし、万が一、跡が残ったりするといやなので、手間はかかりますが、結局は、糸での印付けが一番です。
IMG_1089.jpg ちなみに、今回は飾りボタンが右前に既に着いていて、危うくボタンホールを左右反対側に作るところでした ^_^; 途中で、はっと気づいて、ボタンをはずして無事右前に印を付けた次第。ふ〜、危なかったです〜 :D

ほつれ止めのために、ホールの周りをミシンで縫って、穴を開けます。よく、リッパーで切り込みを入れるよう、説明されているのを見かけますが、リッパーを使うのは止めましょう(笑) どんなによく切れるリッパーを使っても、切り込み口はスムーズになりませんし、サイズの大きなボタンホールや厚手の生地には特に不向きです。釦ノミなど、小振りのノミですっきり切り込みを入れます。

これで準備完了。あとは、切り口に沿わせたコードの上を、かがっていきます。かがり縫いの詳細は、色んなところで説明されているので、ここでは省略(笑)!
IMG_1090.jpg 

ちょっと歪んでたりしますが^_^; 出来上がりはこんな感じです。
buttonhole.jpg

シャツやジャケットを作ると、最後のボタンホールの出来の良し悪しで、仕上がりが決まってしまうので、緊張しますが、ボタンホール作りは、練習、試し縫いあるのみ! 今回は、4着分なので、たくさん作りましたよ〜!

次回は、布の手染めについて書く予定です。ではでは!

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2016.04.29 Fri

髪飾り

 衣装係としてかかわっている、いつものバレエ教室の発表会が、またやってくる(笑)。

 発表会の前半は、4、5歳の子供達のPre-Balletクラスから、上級クラスまで、全7レベルのクラス・デモンストレーションで構成されていて、レベルが上がるにつれて、各クラスのお稽古内容が変わっていく様子がよくわかるようになっている。女の子は、レベルごとに異なった色のレオタードに巻スカート、花の髪飾りを付けて1年の成果を披露するのだけれど、今年は、さらに生徒さんの数が増えて、髪飾りが足りない!ここ3、4年、ちょこちょこ作り足してきたのだけれど、それでも足りなくて、っで、その次いでに、というか、上級クラスの髪飾りも、古くて、みすぼらしくなっていたので、新作することにした。

preballet-headpieces IMG_1518.jpg IMG_1511.jpg IMG_1517.jpg  IMG_1515.jpg

それぞれレオタードの色に合わせて、ピンクと水色の輪っかは、お団子の周りにつけるタイプ、えんじ色のは、お団子の横に添えるタイプで、黒白のが上級クラス向けのヘアコーム。これら全部ハンドメイドなので、友人達はそろって、ネットで絶対売れる!と言ってくれる(笑)。そういうビジネスもありなのかも.....

ちなみに、生徒さんの年齢が上がってくると、あ、そう、はい、髪飾りね、という感じになってくるのだけれど(^_^;)、Pre-Balletクラスの子供達と親御さんは、このピンクの花輪をけっこう喜んでくれる。舞台では、いつもその愛くるしい姿で、観客をメロメロにするのだけれど、その姿を見ると、この内職の甲斐もあるというものかと(笑)。

次は、ロマンティック・チュチュ、6着の制作!それでは、また次回に!

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2014.09.11 Thu

Oleg Cassini

 先日、バレエのお稽古場がらみの知人から、ジャケットとスカートのお直しを頼まれました。実は、この女性、米国ではちょっと名前の知れた方で、以前にも頼まれたのが、アルマーニのパンツの裾上げだったり、由緒ある絹のスカーフからある物を作ったりと、こんな私が手掛けていいのだろうか(^_^;)と思うようなものだったのですが、今回も、はさみを入れるのに緊張する品でした(笑)

 Oleg Cassiniという、ハリウッド映画の衣装、有名女優さんやジャッキー・ケネディー夫人などのドレスを手掛けたデザイナーのブランドのテーラードジャケットと、ペンシルスカートで、ジャケットの生地が凄かったんです!

 直径3mm程のスパンコールがびっしり縫い付けられた黒の総スパンコール生地で、きれいに波打つように細身のジャケットがしっくりと身体に沿って、スパンコールなのに派手な感じは全くせず、思わずため息の出るものでした。これまでに触れたことのある生地のなかで、断トツで一番高価な服地です、きっと(笑)

CassiniJacket
 これは、袖口の写真ですが、スパンコールの細かさ、お分かり頂けますか(笑)? 袖丈を短くするのに、袖口の生地を切ったのですが、スパンコールがずるずると外れていったりしないんです! 縫い付けてあるスパンコールって、一個外れるとずるずると外れていくイメージがあったのですが、こういう生地って、そんなことないんですね(^_^;)

スカートは、シルクタフタ(だと思う)で、こちらもお直ししながら、仕立てなど、色々勉強になりました。

それでは、また次回まで!




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2014.01.09 Thu

Bill T. Jones/Arnie Zane Dance Company "A Rite"

あけましておめでとうございます。

2014年も、もう既に1週間以上が過ぎてしまいましたが(^_^;)、日本では、多くの方が、今週から仕事・学校・お稽古初めだったのでしょうか。こちらは、わりとあっさりと、1月2日から、普通の生活に戻っている人が多いようです。2日からクラスを開いてるスタジオがほとんどですし、、、

昨年2013年は、バレエ・リュスの「春の祭典(The Rite of Spring)」が初演されてから100周年となるため、いろいろなバレエ団やダンスカンパニー、オーケストラなどが、記念のプログラムを企画して、上演しました。

私は、10月に、ニューヨークを拠点とするモダンダンス・カンパニー、Bill T. Jones/Arnie Zane Dance Company and SITI Companyの「A Rite」を見ました。Bill T. Jones/Arnie Zane Dance Companyの創立30周年を記念して、サンフランシスコのYerba Buena Center for the Arts(YBCA)が、展示、シンポジウム、マスタークラス、舞台公演などの各種イベントを1週間にわたって主催し、「A Rite」は、その一貫として、上演されました。

この作品は、100年前に上演された「The Rite of Spring」そのものが"主役"のダンス/演劇作品です。主役とはいっても、バレエ作品を再現するわけではなく、この音楽を使いつつ、上演された当時の様子や、いかに革新的だったのかといったナレーションをところどころに入れながら、現代の戦争、国家の盛衰、人間愛などが、ダンス/演劇を通して表現されていきます。

ダンスの振付そのものは、けっして洗練されたものではありませんが、私は、この作品ほど、音楽そのもの、ダンス、演劇の要素が対等に融合された、強力な作品に出会ったことはありません。これまでに見てきたダンス/演劇作品は、どちらかの要素が弱かったり、どこか、とってつけたような感があって、正直好きではありませんでした。ですが、この「A Rite」は、3つの要素が、何の違和感もなく、お互いに組み込まれていて、それは素晴らしく、力強いが〜んとくる作品でした。

また、この作品では、谷川俊太郎氏の「春に」の英訳が使われていて、それも、なんとなくうれしいサプライズでした。


舞台を見てから時間が経ってしまっているのですが、どうしても、この作品だけは、記録に残しておきたかったので、投稿した次第です。2014年最初の舞台鑑賞は、Wayne McGregorのRandom Danceの公演となる予定。今年は、公演の感想など、めげずに、こまめに更新していくつもりです :D  

それでは、また、どうぞよろしくお願いいたします!

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ジャンル : 学問・文化・芸術

テーマ : ダンス

Category: 公演の感想 Comments (0)